自分を評価したことはありますか?
作業療法士として働いていると、患者さんや利用者さんは評価しても、なかなか自分自身を評価する機会ってないですよね?
しかし、作業療法士として働く上で、自分を評価することは、実はとても重要なことです。
- 自信を持って作業療法士として働くため
- 自分に合った仕事(分野)を見つけるため
モチベーション高く働ける場所で、自信を持って仕事をすることで、作業療法士としての仕事が今までの数倍以上も楽しむことができます。
せっかく仕事をするなら、楽しく仕事をしたいですよね。
また、新たな自分の一面を発見できるかもしれません。
転職先探しや、履歴書や職務経歴書、面接準備に多いに役立つので、1度試してみる価値ありです!
今回は、自己分析の3ステップをご紹介します。
経験年数があまりないから、評価することなんて…と感じる方もいるかもしれません。
そんな方こそ、ぜひ自己評価してみてください。
自分の自信が持てる部分が見えてきますよ。
例として、私の新人時代の自己評価を載せています。
簡単にできるので、ぜひ試してみてくださいね。
- 作業療法士として自信がない方
- 他の作業療法士と、つい比べてしまう方
- 転職を考えている方
作業療法士自身の自己評価・分析の重要性
作業療法士自身の自己評価・分析が重要な理由は、2つあります。
- 自分に合った仕事を見つけるため
- 自信を持って作業療法士として働くため
この2つがあれば、楽しく仕事していけそうですね。
では、さっそく見ていきましょう。
自分に合った仕事を見つけるため
あなたは、どんな仕事をしたくて作業療法士になりましたか?
作業療法士になりたいと思ったきっかけが、それぞれあると思います。
そして、作業療法士としてこんな仕事をしてみたいと夢見て、作業療法士学科に入学したことと思います。
しかし、実習や実際の仕事を経験すると、日々の忙しさに追われ、なぜなりたいと思ったのかも思い出す余裕ものない。
そんな日々になっていませんか?
私も仕事をしていくうちに、作業療法士として、元々どんな仕事をしたかったのか、分からなくなってくしまうことがありました。
そこで、自己評価・分析が重要となります。
この自己評価・分析が、何のために作業療法士になったのかを思い出すきっかけになります。
また、今している仕事、もしくは以前関わった仕事についても、意識して考えるきっかけになるでしょう。
作業療法士は、さまざまな分野があります。
そのため、自分が関わってきた仕事や希望している仕事以外にも、自分を評価をすることで、これまで考えもしなかった分野が、本当は自分に合っていると気づくこともあります。
自信を持って作業療法士として働くため
自分は、作業療法士として何も残せていない、できていないと思っていませんか?
- 同期が学会で発表した
- 同期の患者さんや利用者さんの担当人数が多い
- 他のスタッフが担当している患者さんの方がどんどん回復している気がする など
ついつい、学生時代の同期や職場の同期、同僚など、他のスタッフと自分を比べてしまいますよね。
でも、本当に何もできていないと思いますか?
いえいえ!
自分で気づいていないだけで、患者さんや利用者さん、スタッフに「ありがとう」と言われたことがあるはずです。
自分の評価を改めてすることで、自分では気づいていなかった自分の「がんばり」が見えてきます。
自分が人より優秀な部分を探すためではない
この自己評価は、自分の良さを探すためのものです。
そのため、人と比べて自分の素晴らしいところを見つけることではありません。
重要なことは、目の前の患者さんや利用者さん、スタッフに対し、
自分がどんな意識や姿勢で接し、成長できたか、自分自身に対し小さなことから振り返ることです。
この自己評価は、誰かに見せるわけではありません。
そのため、自分ができたことは、謙遜せずに堂々と書いていきましょう。
自己分析の方法
鉛筆と紙、もしくはパソコンや携帯などを準備しましょう。
重要なことは、自分の評価を言語化し、自分で見直すことです。
- 作業療法士になりたいと思った理由
- 学生時代の勉強で頑張ったこと(身体障害、精神障害、小児分野 など)
- 実習(実習先で頑張ったこと)
- 就職先(どんな疾患を担当したか など)
- 勉強会(どんな内容が面白かったか)
- 研修(どんな内容に興味持っていたか)
- 取得資格(呼吸療法認定士、認知症ケア専門士、介護支援専門員 など)
- 人脈(どんな人と知り合いになったか)
他にも自分でできたことや、頑張ってきたことをどんどん書き出します。
私の場合、
- 小児分野に興味を持ち、子どもと一緒に楽しくリハビリできたらいいなと思い、作業療法士を志望した
- 学生時代は、勉強していくうちに身体障害分野に興味を持ち、車椅子のポジショニングや日常動作について特に力を入れて勉強した
- 実習では、身体障害分野の実習が多く、ADLについてバイザーより実践的な指導を受けた
- 就職先では、身体障害分野の疾患を担当することが多い一方、認知症も既往されている方が多い印象だった。
基本的には、脳卒中、パーキンソン病、頚椎損傷、ALS、SCD、認知症 - 勉強会や研修会では、実践的に練習できる在宅でのリハビリがとても興味深かった。
- 作業療法士の国家資格以外、保育士、住環境コーディネーター2級の資格を取得
- 研修などを通して、在宅(特に訪問看護やリハビリの知り合い)が増えた。
STEP1で書き出した内容をもとに、今でも心に残っている出来事をエピソード付きで書き出しましょう。
- 「ありがとう」と言われたこと
- 仕事をしていて楽しかったこと
- 患者さんや利用者さん、スタッフに言われて嬉しかったこと
- 自分で工夫できたこと
- 上手くいったと思えたこと
- 興味深い内容
その出来事が「なぜ嬉しかったのか?」「なぜ工夫しようと思ったのか」など、エピソードに「なぜ」を問いかけます。
できたら、1つの出来事に対し、3回ほど「なぜ」を繰り返すと良いでしょう。
すると、自分の特徴が見えてきます。
ここでは、自分にとって、どんなことが心に残る思い出として記憶されているのかを知ります。
心に残るということは、自分にとって印象深く、とても意味のある出来事だったということです。
私の場合の1例では、
頚椎損傷の患者様とADLの練習をし、更衣動作や食事動作ができるようになり、「ありがとう」と言われた。
↓なぜ、できるようになったのか
筋力UPとともに、重心の置き方を工夫した
↓重心の置き方はどう工夫したのか
可動域制限もあったため、テーブルを利用し、更衣を操作しない上肢にて支えられるよう患者様とバランスの良い場所を探して行った
↓なぜバランスの良い場所が見つけられたのか
患者様自身の根気と、1対1でじっくりとよくコミュニケーションをよく取りながら関わることができたから
- 外交的・内向的?
- 飽きっぽい?一つのことを継続する?
- 協調的?一人が好き?
- 論理的?感情的?
- コツコツタイプ?一気にやるタイプ?
- 細かいことが気になる?おおらか?
- 新しいことが好き?挑戦的?慎重派?
- どんな場面でモチベーションが上がる?
- どんな場面に苦手意識がある?
- 周囲の人から頼られるタイプ?周りを頼るタイプ?
ここで重要なことは、性格をマイナス面として捉えないことです。
一人が好き→一人で活動できる
飽きっぽい→さまざまなことに好奇心旺盛
慎重派→リスクマネジメントができる
この性格を、STEP2に繋げます。
STEP2の出来事に性格を組み合わせることで、自分の内面からどんな行動を取りやすいのかを知り、どんなことが得意なのか、好きなのかを分析します。
分析結果から、どんな仕事をしたいのか、向いてるのかの傾向を導き出せます。
私の場合、
- 内向的とも外交的、どちらもある
- 一つのことを継続するタイプ
- 一人でいることが好き
- 論理的に考えやすい
- コツコツ物事に取り組むことが好き
- 基本的におおらかだが、細いことが気になる部分も
- 慎重派
- 環境調整やADL練習
- 他のスタッフに自分のリハビリの見学をされることに苦手意識がある
- 周囲からは、以前は頼るタイプだったが、最近は頼られることも増えてきた
STEP2の出来事と組み合わせると、
私自身は、患者様と1対1でじっくりと関われる仕事があっている。
一人でもコツコツ取り組むことができる。
環境調整やADLの練習が好きであり、慎重派であり、リスクマネジメントは考えやすい
↓
訪問リハビリがあっているのではないか?
今現在、私は訪問看護ステーションに勤めており、一番長い在職経歴となっています。
このように自己評価することによって、自分にはどんな特徴があり、どんな職場があっているのか、発見することができます。
まとめ
今回は、自己評価・分析の方法をお伝えしました。
- 作業療法士になりたいと思った時からやってきたことを書き出す
- 今でも心に残っている仕事上の出来事を書き出す
- 自分の性格を書き出す
自己分析をすることで、自分に向いている仕事を発見することができ、やりがいを持って仕事をすることができます。
自分が楽しんでできる仕事は、患者さんや利用者さん、また帰宅後の家族にも良い影響を与えること間違いなしですね。
新人の方も、長く勤めている方も、自分を見つめ直すきっかけになるので、ぜひ試してみてくださいね!
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